2023-10-09 投稿

AWS ソリューションアーキテクト試験(SAA-C03)に合格した

AWS Certified Solutions Architect - Associate

AWSの試験は初だった。というのも、受験料が高額だからだ。 今回私が受けたソリューションアーキテクトアソシエイトは15,000円と、個人が趣味感覚で手を出すには少し高い。 しかし今回は受験キャンペーンを活用することで、半額の7,500円で受けられることができた。

「AWS Associate チャレンジ」などで検索すると、安価な価格で受けられる方法が見つかるかもしれない。 また合格すると次の試験が半額で受験できるチケットなどが得られたりするので、 それを有効活用すれば比較的コストを抑えられることは実際受けてみて知った。

受験した所感

時間が足りなくて焦るということはない。
問題文の意味がやや読み取りづらかったりすることがあるので、これは練習問題で慣れていくしかない。 (「イメージ」が画像のことなのかアプリケーションのバイナリファイルのことなのかがわかりづらかったり。その場合は英語の問題文にもできる)

  • AWS固有のサービス名や提供している機能は知っていなければ解けない問題が多く、応用力よりも記憶力が重要
  • ある程度決まった設計パターンがあり(例:API Gateway + Lambda)、それに沿っていれば大まかな正解パターンがわかる

設問数は65問で、スコア720以上(100〜1,000)で合格だが、配点等は非公開。
65問中48問くらい正答できれば合格といったラインのようだ。

結果

スコア776で合格した。
正答率は60%くらいの感覚だったので、正直落ちたかもと思ったが、想定よりもスコアは高く出た。

学習したこと

筆者の前提知識と経験

  • 応用情報技術者試験は合格済み
  • ネットワークスペシャリスト試験は受験歴あり(不合格)
  • 「ネットワークはなぜつながるのか」「TCP/IP入門」は過去に読んだことがある
  • 自前でS3+CloudFrontを使った静的ウェブサイトホスティングの経験あり(このブログ)
  • 業務でAWS(ECS, Fargate)を使った自社サービス企業での勤務経験あり

学習内容

  • 学習期間は2ヶ月ほど
  • 1ヶ月はテキストを通しで読み、2ヶ月目は過去問を解く
  • テキスト
  • WEBの問題集(やや設問のミスが多い)
  • Udemy
  • 公式のサンプル問題(数は少ない)

テキスト(1ヶ月目)

以下のテキストを使って学習した。

AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書

カラー刷りでAWSの大体のサービスが網羅的に解説されており、一番読みやすいと感じた。
どのサービスがどのような目的であるのかを知れる。問題に取り組んだ後も逐一戻ってきて辞書のように使える。

過去問(2ヶ月目)

以下のWeb問題集を一通り(360問)解いた。

AWS認定資格 無料WEB問題集&徹底解説

一問一答形式で、無料で気軽に使えるのが利点だが、設問にミスが散見される。受験者がコメントを残すことができ、それが役に立つことがある。
解説は設問によっては無いか、結構あっさりしている。 どのような問題が出題されるのかの慣らしとして利用させていただいた。

上記を終えてから、以下のUdemy模擬問題集に取りかかった。

【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

解説が丁寧で詳しいのが良い。またやや難し目の設問のラインナップになっており。この問題集で合格点レベルが取れればまず間違いなく合格するであろう。

時間を計測することができるので、本番さながらに解くことができる。ただし、テストを終了してから出ないと答え合わせができないのが少し難点(Udemyの特性と思われるが)。実力にまだ不安がある場合は、問題を解かずに終了して、1問1問解答を読みながら進めていくのも良いかもしれない。

私の1回目のトライでは正答率47%程度で、間違い傾向を見直して60%程度までは上げた。
そのような状態で受験しても合格したので、目安にしていただければと思う。

公式の試験ガイド

仕上げに、公式のサンプル問題集(10問)と、公式練習問題集(20問)を解いた。

問題集では正答率60%に満たないことが多かったが、よく見かけるが毎回間違えているサービスなどを再度調べることで徐々に正答率を上げていける。

SAAの学習でおさえるポイント

AWS試験の規約上、設問内容を具体的に示すことは難しい。
ただし、AWSのようなクラウドサービスを使うことによるメリット(スケーリングしやすい、可用性を高められる、コストを最適化できる、etc)を問われると考えるなら、そのような論点が問われやすいというのは予想できるだろう。

頻出テーマをおさえる

S3、CloudFront、Lambda、SQSなどのサービスがキモになることが非常に多い。

  • S3は種類ごとの特性を知っておく(Glacierは安価で低アクセスなファイルの保管に向く、Instant, Flexibleなら取出し時間が早いなど)
  • S3+CloudFrontは静的サイトホスティングとして鉄板の組み合わせ。ただしCloudFrontは動的アプリケーションのエッジロケーションとしても利用できる
  • トランザクション処理を失いたくない場合はSQSのキューに登録させれば良いことが多い

API Gateway、DynamoDB、ECS+Fargateといったサービスもよく使われている。
カテゴリごとの最適パターンを見つけておくと良さそうだ。

  • API Gateway+Lambda+DynamoDBもサーバレスアーキテクチャとして鉄板の組み合わせ
  • AWSでコンテナといえば大体ECS+Fargate。ただしサーバーをユーザー企業で管理できることが要件な場合はFargateのかわりにEC2、オープンソースの利用が要件の場合はECSのかわりにEKSを使う

そのほか、必ず問われるテーマがある。
IAMによる権限の管理や、障害発生時のフェイルオーバーなどは重要なのでおさえておく。

Amazon ○○○と AWS ○○○の違い

前者はスタンドアロンなサービス、後者はツールという位置付けのようだ。 「フルマネージド」ということが求められる場合、前者を使った(Amazon ◯◯◯)ソリューションがベターな傾向があると思う。